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契約書類に書かれた“0円”という金額
−−毎年12月に来季の契約更改が行われます。クラブは選手に対し、来季の年俸を記した書類を提示するそうですが…。

「ハイ。僕の書類には“0円”と書かれていました。これは解雇を意味するんです。同じ席上で、再契約の話も出ましたが、一度示された“解雇”という事実は、自分の中で非常に大きなものでした」

−−ショックでしたか?

「昨シーズンは怪我の治りが悪かったり、コンディション調整でも苦しみ、試合にもあまり出られなかったから、減俸は覚悟していました。マリノスへの愛着も強く持っていたし、“0円提示”というのは『もう僕には期待していないのか』と悲しかった。過去減俸を経験したことがなかったんで、それを受け止めるのが大変でしたね。引退も含めて、いろいろと考えました。苦しい時間でした」

−−30歳という自分の年齢を実感したのではないですか?

「同じポジションの若い選手が移籍加入してきたとき、チームは世代交代を考えているんだと、自分が急に年を取ったような気持ちになったのも事実です。若手に期待する周囲の空気もわかります。  ただ、中山雅史さん(ジュビロ)、藤田俊哉さん(名古屋グランパス)、名波浩さん(東京ヴェルディ)など、ジュビロ時代の先輩が今も現役で頑張っている。同世代の選手も頑張っているわけだから、自分が諦めるのはまだ早いだろうと。J1で自分がまだ戦えることを、証明したいと思った。  そんなとき、横浜FCからオファーを頂いたんです。J1に昇格したばかりの横浜FCと自分の立場が似ているように思えた。他のクラブからのオファーの話もあったみたいですが、それは聞きませんでした」

−−横浜FCには三浦選手をはじめ30代後半であっても、奮闘している選手がいますね。

「横浜FCでは、僕は中堅世代ですから(笑)。カズさんたちの姿を見ていると、『もっとやらなくちゃいけない』って思える。  あと自分は今、僕がジュビロで試合に出られるようになった頃の中山さんと同じ年齢になっている。当時も『中山さんすごい頑張るなぁ』って思っていましたけど、それがいかに大変かというのを今、実感できるんです。だからこそ、まだまだやらなくちゃいけない、中山さんのようにまだまだ成長できるんだと思えるんですよ」

−−ベテランの存在が新たな刺激を与えてくれているんですね?

「今、練習が以前以上に楽しいんです。マリノス時代も必死で戦っていたし、満足もしてはいなかったけれど、先輩の存在は刺激になりますね。やはり『まだまだアカン』と思えることは大事なことなんです。  それから、横浜FCの選手の多くが、過去戦力外通告を受けたり、解雇を経験してきた選手たちです。J1でプレーすることに飢えていた選手だからこそ、そこで戦える喜びや感謝の思いを強く感じているんだと思う。1試合1試合を大事にする姿勢があります。そんなチームメイトの存在も、僕にとっては重要な刺激だし、モチベーションになります」
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