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「有利な状況で勝つのは当然。不利な状況で勝ってこそ本物」
――『UFC』初参戦となったジョン・フィッチ戦では序盤に三角絞めで秒殺勝利かと思わせる闘いでしたが、結果的にはフィッチの金網での経験が勝り、判定負けとなりました。この試合を振り返って、今のお気持ちは?

「そうですね、UFCで闘っている奴らが届かないとは思わなかったので、自信はありました」

――実際、闘ってみて、感じたことは?

「相手というよりも、相手の闘い方に負けた様な気がしました。彼らは、常に大きい相手と練習しているので、プレッシャーに対して強いですよね。自分の場合は、同じ日本人同士で練習をするにしても、自分が前へプレッシャーを掛ければ、殆んどの相手は下がります。でも、向こうの選手は違いますよね」

――弘中選手は過去にも、日本の『D.O.G(現・ケージフォース)』や、ハワイの『ランブル・オン・ザ・ロック』で金網の試合も経験していますよね。『UFC』とは何が違うのでしょうか?

「基本的には一緒ですよね。強いていえば、やってる相手が全然違うということでしょうか」

――それが世界最高峰の舞台ということなんでしょうか?

「だと思います。そうじゃなきゃ、わざわざ海外まで行って試合なんてしませんよね」

――なるほど。これまでも弘中選手が海外での闘いにこだわるのは何故なのでしょうか?

「例えば、これが日本の試合だったら、試合の5日前、3日前、当日の朝に家を出て、会場に着いて、リングに上がる。こういった流れやスケジュールが想像付きますよね。当然、試合を含めてシュミレーションもしやすい訳です。でも、これが、相手の土地へ飛行機に乗っていく。知らない会場、知らないホテル。結果的には、自分のシュミレーションが整わないので、ふわふわしたままリングに上がっちゃうんですよ。身体と気持ちのバランスが崩れると。何が言いたいのかと言うと、それが、なによりホームでの利点ということなんです」

――つまり、アウェイで闘うことに意味があるということですか?

「ええ。アウェーで勝って本物っていう感覚。でも、自分は環境の変化には弱いし、海外は苦手なんですよ」

――そこまで自分を追い詰めるのは何故ですか?

「それでもブラジル人とかが24時間掛けて日本に来ては、試合をして勝ってるじゃないですか?それは本当に凄いことだと思うんですよ。迎え撃つ方にはアドバンテージがあるのに、そんなことはお構いなし。ひょっとしたら、そんなこと誰も考えないのかも知れませんが、自分が有利な状況で勝つのは当然。不利な状況で勝ってこそ本物じゃないですか」
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